このブログは更新を終了しました。移転先はこちらです。

2023-12-14

Scrapboxの「新規作成ボタン」を非表示にした

 最近Scrapboxの使用頻度が上がっている(逆に言うと少し前までちょっと下がっていた)

 その理由のひとつはUserScriptの工夫で、簡易ながらエイリアスを実現するなどしてページへのアクセスを自分なりに自由にした。それが使いやすさの向上に大きく寄与している。

 もうひとつの理由は「新規作成ボタン」を非表示にしたことだ。

 

 それがどうして使用頻度向上に繋がるのか。

 今までの私の流れとしては、何かページを作りたいと思ったらまず上部の検索バーにタイトルとなる文言を入力し、その際にサジェストされた既存のページタイトルを見て内容が重なるものなどがないか確認する。そしてなさそうなら新規作成ボタンをクリックしてページを作る。

 新規作成ボタンをなくしてしまうとどうなるかと言うと、検索バーに入力した後はEnterで検索を実行することになる。検索結果の画面を経由して一番上の「+ create new page "hoge"」の欄を選択することで、やっとそのページの作成画面に至る。ひと手間増えるわけである。

 ページタイトルが長いフレーズだとただひと手間増えるだけになるので、この流れにはあまり意味がない。力を発揮するのは固有名詞や専門用語の類だ。過去に言及したもののリンクにしていなかったページが並ぶことになるので、サジェストだけではわからなかった既存の情報を確認することができる。

 それは別に、新規作成ボタンをなくさなくてもそうする癖をつければいいじゃないかという話だが、私はどうしてもつい新規作成ボタンをクリックしてしまう。その上、検索しないどころか検索バーへの入力もせずに、まず新規作成ボタンをクリックして空のページを作ってしまうこともしばしばある。そうすると既存のページタイトルの確認すらしないことになる。なので強制的に「押せない」ようにした。

 UserCSSはこう。

.new-button {
    display: none;
}

 新しいページを作るには、検索を経るか、ブラケティングで空リンクにしてクリックするかのどちらかしかなくなる。必然的に既存のページが自分の目に触れやすくなる。

 

 そうすると、直で新規ページを作っていた時よりずっと楽しくなった。長く使っているプロジェクトなので、ブラケティングを積極的にやっている期間とあまりやっていない期間とがあって、言葉が既に登場していてもリンクになっているとは限らない。検索を自分に強制すると過去の記述の死蔵が減る感じがある。昔の適当な記述が生き返る。

 Scrapboxの利用頻度は結構上下しているが、ほそぼそと続けてなんだかんだ4000ページくらいになっているので、もう全容は全然把握していない。なので「あれっ、そんなページあったっけ」というのが頻発する。それは結構面白いことだ。

 これまで、「ごちゃごちゃしてきたしルールを変えたいからまた仕切り直そうかな」と何度思ったかわからないが、結局はひとつのプロジェクトを使い続けてきた(テーマ毎に他にプロジェクトを用意することはある)。Scrapboxなら後から統合することもできるので、仕切り直していたとしても別に全然致命的ではないけれど、「(自分が作り出した不本意感に)我慢して使い続ける」ということをやってきてよかったなという思いはある。

 自分に対する自分の忍耐が報われる瞬間を作るひとつの手立てとして、新規作成ボタンをなくして検索を強制することが私には有効だったということだ。